以前の記事で、ビルド/テスト/デプロイ用途だけでなくデスクトップの代替としての三大クラウドの利用について書いたことがあります。それらの記事を書いた後、アマゾンは待望のEKSサービス(CloudBeesはそのローンチパートナーでした)のGAを発表しました。
私も含めた周囲では、クラウドプロバイダーの規模や企業力という点で、「寡占(Oligopoly )」が話題になることがよくあります。
この言葉の意味を考えたとき、私はクラウドの世界が限られた競争状態にあるとは思わないので、「寡占」と表現するのが適切だとも思いません。
なにより、ビッグ3以外にもプレイヤーはいます。最近、Digital Oceanは早期アクセスを発表しました。Oracleも、IBMと同様にクラウドに取り組んでいます。Codeshipは管理ホスティングプラットフォームのサマリーを公開しました(ここから入手できます)。
いわゆる寡占状態について – Back to the so-called oligopoly
三大クラウドには三大ロゴがありますが、まずロゴでの争いを見てみましょう。
Azureは今年ロゴを刷新したばかりですが、わざわざEKSのロゴを作ったのはAmazonだけです(ほら、すでに競争の結果が出ています)。できれば戦っている恐竜の絵の上にこれらのロゴを表示したいところですが、商標の使用条件(と私の画像編集技能)が許さないという確信がありますので、各自ご想像いただければと思います(想像するだけなら商標権の侵害にはならないはずです……もしそれもだめなら、私のお願いは忘れてください)。
真面目な話に戻ると、私はこの3つの間でさえ、競争には実際的なメリットがあると考えています。私が競争のもたらしたよい結果だと思うものをいくつか挙げてみます。
- Googleは複数地域のサポートを発表しました
- 以前は特殊で先進的なユーザーだけの領域だったものを主要な機能にしたという点で、差を付ける非常に優れた選択です
- AmazonはFargateに取り組んでいます
- Fargateはサーバーレスで低コストの運用モデルをKubernetesとコンテナワークロードにもたらします
- MicrosoftはGitHubを買収しました
- GitHubはKubernetesなどのコラボレーションが起こる巨大なソーシャルネットワークです
最後の1つは少し強引ですが、明らかにビッグ3は効果的に「互いに切磋琢磨」し、差別化の方法を探っています。受益者はすべてのユーザー、つまり私たち全員です。多くのベンダーが力を合わせてKubernetesを前進させているのを見るのはすばらしいことです。
私はDigital OceanのようなプレイヤーがKubernetesのホスティングに関わっていることに興奮し、彼らがもたらすものに非常に興味があります。私は開発者向けにLinuxの概念を詳しく説明するDigital Oceanのドキュメントや記事を愛読しています。
それで次は? – So, what next?
面倒な準備が自動化された今、Kubernetesで何ができるのでしょう。それをつかってあなたはアプリケーションのビルドに専念することができます。以前にも書いたように、Jenkins XはKubernetesを利用してアプリケーションを継続的にデリバリーするために、必要なもの一式がそろったエンドツーエンドのCDツールとして開発されました。Jenkins Xを使えば、Kubernetesの専門家でなくてもすばらしい結果を得ることができます。
Jenkins Xは、Googleが発表したばかりの多地域サポートを活用することもでき、クラウドを最大限に活用できるよう、任意のクラウドプラットフォームをサポートしています。Jenkins Xの機能に興味がおありでしたら、Cloud Native Computing Foundation(CNCF)によるCI / CDのオンライン録画をご覧ください。動画では、 James StrachanがJenkins Xの機能についてひととおり説明しています。
余談 – An aside
Jenkins Xへの注目が高まるにつれて、よく聞かれるようになった質問が1つあります。それは、「Jenkins Xを使ってKubernetesアプリ以外のものをビルドすることはできますか?」というものです。もちろん、答えはYESです。依然としてパイプラインが存在しているので、それも可能です(そして実際、Jenkins Xプロジェクト自体も、Jenkins Xを使用してKubernetesクラスターの外部でライブラリやコマンドラインとして配布用のバイナリをビルドしています)。
さらに、CloudBeesはEKSのローンチパートナーであり、CloudBees Core on EKSも現在一般に入手可能です 。
CloudBees Core on EKSを使用して、CI / CDインフラストラクチャのチームを作成して管理することができます。
好きなアイコンを選択します。
パイプラインを編集して実行します。
上記のすべてを行い、各チームが独自のツールをプロビジョニングし、管理しているデモを参照するには、こちらの動画をご覧ください。
道路と鉄道に例えて:Jenkins X と Jenkins
最近、 Kawaguchi Kohsukeと話をしていて、JenkinsとJenkins Xの違いを説明するよいたとえを見つけました。私たち二人は、どちらもちょっと鉄道オタクなところがあるので(私はそれを認めます)、鉄道と道路を比喩として使うとうまく説明できることに気が付いたのです。Jenkins Xは鉄道、たとえばリニアモーターカーとか地下鉄として見ることができます。それは私たちを迅速かつ効率的に目的地に連れて行ってくれます。主要な場所に駅があって鉄道が巡っており、列車を運転する方法を知る必要はありません。
しかし、鉄道では行けない場所もたくさんあります。あるいは、何か特殊なものをお店から家まで運ぶ必要がある場合もあるかもしれません。そのような場合には、道路や車やトラックがあります。それが Jenkins(Xなしの)であり、どこにでも行きたいところに通じている道路ネットワークです。
リンク
- CloudBees on EKS: https://www.cloudbees.com/partners/platform/amazon-eks
- CNCFでのJames StrachanによるJenkins Xの説明
- Kubernetesクラスター上の開発時ツール用Jenkins X Dev Pod
- CodeshipCIサービスからKubernetesクラスターへのデプロイに関するCodeshipガイド
(この記事は、CloudBees社 Blog 「The Kubernetes Oligopoly and Jenkins X」2018年7月9日 Michael Neale 投稿の翻訳記事です。)