同業の仲間にJenkins Xは何に例えられるかと尋ねたら、いろいろと違った答えが返ってくるかもしれません。飛行機、電車、あるいは自動車。あるいはJenkins++、それとも、おなじみJenkinsバトラーの強化版でしょうか。
開発者であれば、Jenkinsについてはご存じでしょう。そして今、Jenkins XはKubernetesでクラウドネイティブアプリケーションを構築するためのおそらく最も重要な新技術の1つです。Jenkins Xをためしにデプロイした開発者は、継続的インテグレーション(CI)および継続的デリバリー(CD)インフラストラクチャとしてJenkins Xを使用する利点ははかり知れないと感じています。
トロントのSimplified Telephony Solutions Inc.の情報技術担当副社長、Matthew Lebrasseur氏は、Jenkinsを使用してアジャイルソフトウェアのデリバリーパイプラインを構築した経験から、 Jenkins Xをフルに導入することになるだろうと述べています。
さまざまなCI / CDツールを試して痛い目を見た多くのリーダーと同様に、 Lebrasseur氏もソフトウェア開発プロセスでSpinnaker、Drone、Terraformなどのツールを使用するのに悪戦苦闘していました。これらのCI / CDツールの中には実装や使用が簡単なものもありましたが、基本的な機能が足りませんでした。
単一のプロジェクトでなら、それらのツールでもうまく機能したかもしれませんが、Lebrasseur氏のチームは複数のプロジェクト、言語、およびパイプラインで作業する必要がありました。ツールが提供していた機能そのままでは、プロジェクトはまったく目的を果たせませんでした。しかし、Lebrasseur氏がJenkinsの導入を決めたとき、状況は一変しました。
Jenkinsは、ソフトウェアデリバリープロセス全体の自動化と迅速化に大きな影響を与えました。Lebrasseur氏はリスクを負うことを決して恐れませんが、それはCI / CDツールの選択においても例外ではありません。リスクを引き受けることは、Simplified Telephony Solutionsという会社のDNAの一部なのです。
「技術の世界では、変化する現実に迅速に適応し、技術の恩恵を最大限に活用できなければなりません。リスクを負うことは、そのような理念を実践するうえで大きな部分を占めます」と彼は言います。Lebrasseur氏のチームはわずか3人のエンジニアから16人にまで急成長しました。それと共に、より速く行動し、革新し、リスクと引き換えに競争上の優位性を得るという点への期待も強まりました。
Simplified Telephony Solutionsはわずか2日間で、すべてのパイプラインをJenkinsからJenkins Xに変換しました。
例として、Lebrasseur氏は、彼のチームがNomadからKubernetesに移行するのに2週間しかかからなかったと述べ、また、Jenkins Xが魅力的な選択肢になった時点で、チームはすでに3年間もKubernetesを使用していたと明かしました。
Jenkinsには大きな柔軟性があり、開発者が自分の選んだプラグインを使ってCI / CD環境を設定することを可能にしますが、プラグインが豊富であることは、厳しい時間的制約のもとで働く小さなチームにとっては、負担となる場合もあります。Jenkins Xは、そのようなチームが、いくつかの強力で簡潔なコマンドと高度な自動化によって、より簡単にJenkinsのパワーを活用できるようにします。
Lebrasseur氏は、Jenkins Xプロジェクトについては当初から注目していたが、BitBucketをサポートしたとき、初めて現実的な選択肢となったと述べました。結果として、Simplified Telephony Solutionsは、2日間ですべてのパイプラインをJenkinsからJenkins Xに変換しました。
「私たちはクラスターを変換しました……他はおいて、とにかくすべてのプロジェクトのパイプラインを合理化しました」とLebrasseur氏は述べました。「すべて同じです」
Jenkins Xの最大の利点は、使いやすさと、どんな言語およびプロジェクト用にもCI / CDパイプラインを自動的に作成できることですが、 GitOpsも忘れてはいけません。 Labrasseur氏は、特筆すべき点として、GitOpsと簡単なロールバックを使用した完全な履歴とトレーサビリティにより、「クラスター全体を数秒で回復する機能」を挙げました。
Jenkins XはLebrasseurにGitOpsを実現させました。
その他のリソース
- Jenkins Xを使い始める方法に関する電子ブックをダウンロードする
- Jenkins Xの概要とその利点を読む
- Jenkins Xを応援するチームが主役のポッドキャストを聴く
(この記事は、CloudBees社 Blog 「Jenkins X Calls to Simplified Telephony Solutions」2019年2月28日 Diana Hwang 投稿の翻訳記事です。)